左の道に少し見覚えがあるような気がして、レオナルドは左の道へ進みました。
 そのまま恐る恐る壁伝いに歩いて行くと、やっぱりどこか見た事があるような景色に
なって来ました。

「あ……!」

 やっぱりそうです。
 ここは間違いなく、レオナルドが弟たちと暮らしている家の傍。小走りに先へ進むと、
やはり忘れようにも忘れられない我が家の扉が見えました。すぐ近くに、長い梯子も
上へ向かって伸びています。
 レオナルドは自分の記憶が正しかった事にホッとして、扉に駆け寄りました。
 けれど、何だか少し古ぼけているような気もします。
 扉の取っ手に手を掛けて、レオナルドはちょっと考え込みました。



   家に入る
   梯子を上ってみる